シェネの習得法と注意事項

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シェネの完成度は、どこにかかっているかご存知でしょうか?

 

バレエの回転技の中でもっとも速く回転するテクニックがシェネです。

 

この問いの答えが、高速回転のシェネをマスターする鍵を握っていると言っても過言ではありません。

 

シェネの完成度は、首の付け方にかかっています。

 

首の付け方がマスターできていないと、首を付けようとして腰がひねられてしまいます。

 

バレエでは、上体はどんなことがあっても腰でひねってはいけません。

 

回転中に上体のラインが崩れると、回転数を上げることができなくなります。

 

回転技ではどのようなことがあっても上体はまっすぐに保つ必要があります。

 

 

ロシア国立ワガノワ・バレエ・アカデミーでは、シェネを段階的に学びます。

 

5年生:プレパレーションからシェネを2回。
6年生:エファッセ斜め前方向にシェネ。
7年生:クロワゼ斜め前方向にシェネ。斜め後ろにシェネ。いろんなポーズから斜めに向かう。
8年生:小さい円でシェネ(大きな円よりも勢いを半分くらいに落とす)。コンビネーションの中での大きい円でのシェネ。

 

上記のように、回数を増やしながら、そして方向を変えながら練習をします。

 

5年生と言えば、日本では中学3年生位の学年です。

 

それまでは回転中の首の付け方をしっかりマスターさせ、

 

満を持してシェネに取り掛かるのです。

 

 

アグリッピナ・ワガノワ先生はシェネについて次のように解説しています。

 

「右への動きの際には、対角線上に差し出した右脚で回転する。回転の終わりに、左脚を右脚に引き寄せて右脚の前に置き(絶対に後ろに置いてはならない)、右腕を前へ投げ、開始のための動機を与える。次に、両腕を自分の前で合わせる。初期の学習では、両腕のこの動きは一回転ごとにくりかえされる。技術をマスターし、テンポがどんどん速められたときには、踊り手はもはや腕を前に投げ出す余裕がなくなり、その方向への両腕の小さな動きだけで自分を助けることになる。その際、腕を自分からあまり遠ざけない。急速なテンポの場合、最初片脚で右方向へ力をかけ、その方向へ慣性力によって動くが、とはいえ一歩分進まずに、一方の脚はもう一方の脚のすぐそばに留める。この動きのすべてを助けるのは両腕である(上記参照)。シェネをうまく行うには、大きな動機力を与えること、そして、背を完全にまっすぐに保ち、決して曲げないことである。動きの終わりに、シェネは急速な回転の鎖に変わり、それは、突然のポーズで終えられる。」
(『ワガノワのバレエ・レッスン』アグリッピナ・ワガノワ著 新書館 200pより引用)

 

 

詳しく説明します。

 

  1. 右回転の場合、左足が床についたら顔は次の方向にすぐに向ける(これで1回転してしまう)。
  2. 脚は2番に出さずに4番に出す。
  3. 円で行う場合、胸を脚より前に押し出す。この胸を押し出すことで回転がエネルギッシュに見える。
  4. 脚は同じ歩幅・同じ調子で出す。
  5. 腕は、6年生までは基本的なポジションで行い、7年生では腰、低い2番でのアロンジェなどで行う。8年生では芸術性を持たせるために様々な形を取らせる。

 

ワガノワ・メソッドでのシェネは2番ではなく回転方向にエファッセかクロワゼで向いて4番に出します。

 

2番に出すメソッドもありますが、この回転方法だと上体を回すのに大変苦労します。

 

脚を上体に対して横に出すと、どうしても回転方向と反対側の脇が残ってしまうので、

 

回転への推進力が生まれません。

 

2番へ脚を出すシェネは大変高度なテクニックだと言えます。

 

 

4番に出す行い方をお勧めします。

 

特に大人リーナには、2番へ出す行い方をマスターするのは至難の業だと言えます。

 

どうしても2番方向へ脚を出したいという場合は、

 

4番に出す行い方をマスターしてから取り掛かることをお勧めします。

 

 

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