脚上げキープのコツとして、3種類の筋トレ法があると紹介してきました。
その1では、筋肉の3種類の収縮様式の1つ目「縮んでいく収縮」について。
2つ目は「長さが変わらない収縮」について取り上げました。
3種類あるのには、実は重要な意味があります。
今回紹介する3つ目も行わないと、脚上げキープの効果が十分得られないのです。
1つも欠かすことが出来ません。
その3は、「伸びていく収縮」です。
「伸びる」のに「収縮」、違和感ありますでしょうか?
この点について、少し説明します。
例えば、ルルヴェ。
ルルヴェでかかとを床から離していくとき、ふくらはぎに力を入れます。
上がっていくときは、ふくらはぎの筋肉は「縮んでいく収縮」をしています。
ルルヴェで止まっているときは、「長さが変わらない収縮」。
かかとが下りてくるときは、「伸びていく収縮」となります。
力を入れている筋肉の長さが長くなっていきます。
そういう収縮が今回取り上げる3番目の収縮です。
この3番目の収縮が、一番コントロールが難しく、また、筋肉へのダメージが最も強くなります。
山に行くと、登りより下りで筋肉痛になる、というのはそのためです。
レッスンでは、この3番目の収縮は、コントロールが難しいだけあって、おろそかにされがちです。
例えば、グラン・バットマン。
振り上げた脚を下ろすとき、前もも(四頭筋)でブレーキをかけるのがこの3番目の収縮です。
ブレーキがかかりにくいのは、コントロールが難しいからです。
ドスンと落としてしまうのは、このためです。
3番目のエクササイズ、「伸びていく収縮」。
前回と同じように、ア・ラ・スゴンドの位置で鍛えます。
「手で脚を持ちア・ラ・スゴンドの限界の高さまで、手で持ち上げます。そして手を離して、5秒かけてゆっくり下ろす」
コントロールしながら、最初から最後まで同じ速度で下ろします。
このエクササイズを5回、一日おきに行いましょう。
今回で脚上げのエクササイズ3種類全て紹介しました。
3種類それぞれ5回ずつを1セットとして行うのが良いペースです。
月・水・金が右、火・木・土が左、日曜はお休み。
と、エクササイズするのがお勧めです。
このエクササイズを行えば、3ヶ月後には確実に効果を実感できるようになります。
人間の細胞は3ヶ月周期で生まれ変わるので、個人差はありますが、3ヶ月行えば大体の効果が期待できます。
このエクササイズの写真入りの解説は下記参考図書に載っています。
参考図書:『新バレエ上達練習法』 有限会社アジア・インターネット・サービス発行