「生徒に、どのタイミングで水分補給をしてもらっていますか?」
なぜこんな質問をしたかというと、
水分補給がバレエの上達に関係しているからです。
水分が不足してくると、のどが渇くわけですが、体には他にも変化が起きています。
その変化がバレエにとって、やっかいなものなのです。
その変化とは、
背骨の間にある椎間板から水分が抜けてしまう、というものです。
体の柔らかい組織の水分を維持するために、人間の体が持っている防衛手段の一つ。
それが椎間板からの水分浸出。
椎間板から水分が出てしまうと、背骨と背骨の隙間が狭くなります。
背骨と背骨の間が狭くなるということは、背骨の可動域に制限がかかるということです。
ということは、背中の柔軟性が損なわれるということになります。
椎間板が厚いと背骨と背骨の隙間が十分にあるので、背中の柔軟性が保たれます。
椎間板が薄いと…
背中が硬くなるのです。
のどが渇いた、と感じた時には、もうすでに椎間板から水分が抜け始めています。
だから、のどが渇く前に水分補給、が、正しい補給の仕方です。
それもちびちびと。
ゴクゴクじゃなくてちびちびです。
回数を多めにして。
昔は、教師の目の前でお水を飲むなんてもってのほか!!! という時代もありました。
精神論がはびこっていた、きつい時代でした。
レッスン中は、生徒のみなさんに存分に水分補給してもらってください。
ちなみに、水分補給に一番良いものは、
お水です。
お茶やスポーツ飲料よりも水が一番です。
お水以外だと、消化のために内臓に負担がかかるからです。
その分エネルギーが消費されるので、レッスン中には適さない飲み物となります。
ただ、スポーツ飲料については諸説あるので、「これが正しい!」とは断言できません。
ご自身のレッスンペースや、季節に合わせていろんな飲み方のパターンを試してみるのも良いかもしれません。