教授法に則って「バレエの法則」通りに教えると、生徒にどのような感覚が生まれるでしょうか?
教授法を知らないで教えると、教師は生徒に、自らの経験を教えることになります。
経験というものは、本来、経験した本人にしかわからないものです。
経験を伝えようとしても、それは他者には二次情報になってしまうので、
経験者が得る鮮明な一次情報には及びもしないのです。
このステップを踊るときの感じは、「こんな感じ」。
あのステップを踊るときの感じは、「あんな感じ」。
そのステップを踊るときの感じは、「そんな感じ」。
この
「こんな感じ、
あんな感じ、
そんな感じ」
は、それを経験した本人にしかわからないのです。
「こんな感じで踊ってください」
それは、誰にも分からないことなのです。言っている本人にしか…。
そしてそれは、指導ではなく、経験談となります。
教授法に則って教えるということは、
正しいポジション、
正しい動かし方
を教えるということです。
生徒に、
正しい形を取らせたり、
正しい動きを行わせたりすると、
その形や、動きをしたときに、生徒自身が
「この感じ!」
という感覚を持つようになります。
その感覚は、誰かと共有できたり、伝えられるようなものではありません。
生徒本人のものです。
その感覚を忘れないように、常に正しい形・動きを教える必要があります。
手を添えて、身体のラインを直していかなくてはなりません。
生徒にとっての正しい感覚を植えつけなくてはなりません。
生徒が得た感覚は、うそ偽りのない、生徒本人の一次情報です。
感覚
これは、教師のものを教えるのではなく、生徒の中に実感させるべきです。
正しい形の感覚
正しい動きの感覚
これらの感覚を植えつけるように指導するというのが、本来あるべき指導の姿です。
感覚は生徒のものです。
バレエを学んでいる全ての生徒さんが、
正しい形・動かし方の感覚(一次情報)を増やして欲しいと思います。
ぜひ教授法を知っている教師に学んでください。
彫刻家のように身体のラインを調えてくれるはずです。
そして、あなただけの一次情報=正しい感覚が身につくようになります。
彫刻家のようなバレエ教師の参考動画はこちら。
Rond de jambe en l airwww.premieredivision.org