
私はロシアバレエメソッドが好きです。
なぜ、好きなのか?
ロシアメソッドがとてもロジカルだからです。
このロジックを一旦理解すれば、怖いものなしです(笑)
今回はメソッドによって何がどう違うのか、ということについてお話します。
まず脚の第2ポジションについてワガノワ先生とRAD(Royal academy of dance)メソッドの考え方にどのような違いがあるのか見てみます。
第2ポジション―両足は第1ポジションと同じく一直線上にあるが、この両足のあいだは、足ひとつの長さの距離が置かれている。
『ワガノワのバレエ・レッスン』40pより アグリッピナ・ワガノワ著 新書館発行
第2ポジション(2番)
左右に開いた両足の間隔は、ほぼ足の長さの1.5倍。
『ステップ・バイ・ステップ バレエ・クラス』26pより ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンシング編 文化出版局発行
同じ第2ポジションでも形が違います。
なぜ違うのでしょう?
第2ポジションでプリエを行うとき、両踵は床から上がらない。このポジションでは両踵を床から離さないで、深く屈むことができるからである。両足は足ひとつの距離をおいて開いている。このように両脚をわずかしか離さないことは、脚の柔軟性を発達させるためにもっとも有益である。
『ワガノワのバレエ・レッスン』43pより アグリッピナ・ワガノワ著 新書館発行
残念ながら、私には、RADでなぜ広い2番を行うのか明確な答えを得ていません。
両踵の間が広い第2ポジションではターン・アウトの感覚はつかみやすいかもしれませんが、脚の柔軟性や弾力性を養いにくいと考えます。
推測ですが、RADはターン・アウトの感覚を重視したのかもしれません。
ワガノワメソッドとRADのどちらが正しいかとか、どちらが優れているか、と追求したいのではありません。
目的が違えば、形も違う。
ここにメソッドの面白さがあります。
一方の知識しか持たずに他方を批判するのは不毛です。
批判している本人が偏狭であることを世に晒すだけです。
そんなことをするよりも、ロジックを追いかけて理解を深める方がよっぽど建設的だし、楽しいです。
次回のバスターズサロンでは「初心者のためのバレエメソッド」というテーマで語り尽くします。
お楽しみに!
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