「プロを目指している」と言う生徒と話をすると、
ある共通の考えを持っていることに、気づきます。
それは、
バレエを一生懸命を習っていれば、いつかプロになれる…。
というもの。
「なれたらいいな…」というのも含みます。
はたして、その「いつか」は、いつ来るのでしょうか?
結論を先に言うと、通常その「いつか」は、来ることはありません。
「いつか」を誰かか何かに委ねているので、来なければそれまでです。
受け身なんですね。
したがって、こう思っている生徒のほとんどは、プロになれずに終わります。
実際にプロになる生徒は、
「いつか」を自分で設定します。
そしてその日に向かって
・いま何が必要か
・いま何ができるか
を考え、行動するのです。
これは目標を設定し、自分の行動を管理して、はじめて可能となります。
つまり、自分の行動をマネージメントする、ということです。
受け身だったらできないことですね。
レッスン以外でも、バレエの上達のためにできることは、沢山あります。
自宅での筋トレ・ストレッチ・読書(参考図書)・鑑賞(参考動画)など。
栄養バランスのとれた食事摂取や質の良い睡眠、学校の勉強、
これらを自分で考えて、効果的に行う必要があります。
あなたがバレエ教師で、教え子をプロにさせたいのなら、受け身でレッスンさせるのではなく、
如何に自分自身をマネージメントできるようにするかという
一歩踏み込んだところまで指導する必要があります。
家庭での生活にまで話が及ぶこともあるでしょう。
親御さんに対し理解や協力を求めることもあるでしょう。
あなたが親御さんで、子どもをプロにさせたいのなら、プロへの道がスムーズに運ぶように、
マネージメントの手助けをしてあげなくてはなりません。
バレエとは人生そのものです。
子どものバレエ人生をより良い方向に導くために、マネージメント力を付けさせてください。
プロという次なるステージを目指して、行動をマネージメントしながら、着実に確実に登り続けなくてはいけません。
マネージメントがわからない、という方もいるかと思います。
その場合、
「行動させるシステム」
と考えれば、しっくり来るかも知れません。
たとえば、
学校で宿題が出ますが、これは「勉強させるシステム」の一部です。
バレエ教室も「ステップを習得させるシステム」の一部です。
メインはレッスンですが、バレエ教室で宿題を出しても良いでしょうし、
睡眠時間を管理しても、良いと思います。
いろいろな方法が、あるかと思います。
子どもにとって良いシステムを、少しずつでも実践してみてください。
最初から完璧を求めていたら、いつまで経っても始められません。
システムの利点のひとつは、改善できるということです。
スマホのOSが、バージョンアップを繰り返すのと同じです。
不完全なことは知りつつも、まずは始めて、
改良したり、修正したりして、より良いものに近づけて行ってください。