バレエの教科書には脚を180度開くように、と書かれています。
舞台を見てもバレリーナたちは180度開いています。
プロバレリーナたちの1番での可動域はどのくらいでしょうか?
プロじゃなくても、厳しいオーディションを経て有名バレエ学校に入学した生徒たちの可動域はどのくらいでしょうか?
ボリショイバレエアカデミー留学経験者の当スタジオスタッフに聞いてみました。
「ねぇ、先生。彼女たちって180度以上開くでしょ?」
「そうなんですよ。220度ぐらいは余裕で開いています。普段のレッスンで足先が後ろ向いていますよ。」
「やっぱ、そうだよね。そのぐらいの可動域があるから、普通に180度が余裕のポジションなんだよね。」
「そうです! ターンアウトのために努力なんて全然してないんですよ~」
レッスンでは220度開いていても、舞台ではそこまで開いていません。
220度を180度に抑えている、ということになります。
自分の持っている可動域の8割程度に抑えている、ということです。
その残りの2割で音楽だったり、ステップをより美しく見せるというところに、気を配っているということでしょうか。
この残りの2割がバレエを芸術にしてくれるということでしょうか。
バーで220度開いて、センターでは180度開くとも考えられますね。
いずれにしても180度開くことは、彼らには苦痛ではなさそうです。
芸術性がないとただの身体運動になってしまいます。
舞台で、身体運動を観たいとは思いませんね。
バレエは運動ではなく、芸術です。
身体能力を使った芸術。
芸術のためには、身体能力の限界近くで踊ることは避けないといけないということですね。
ここまではプロバレリーナたちや、将来プロバレリーナになるであろう人たちの話。
さて、220度開かない人はどうすればいいでしょうか?
バーでのターンアウト可動域の限界が180度なら、その8割程度の140度から150度がセンターでのターンアウトの限界と考えるべきでしょうか。
なかなか受け入れがたい考えかもしれません。
なにせ、教師は、
「もっと開いて!脚がインになっているわよ!」
と、注意しますし…。
「どうすればいいんだ!」
という叫び声が聞こえてきそうです。
ターンアウトのために最大限努力することは必要です。
ですが、それだけにとらわれて、踊りが運動になっては意味がありません。
バーでは最大限開く努力をし、センターでは8割程度に抑えて踊る。
ターンアウトと芸術。
バランスを考えて、どちらも手に入れたいところです。
ターンアウトの可動域そのものを広げれば、センターでのターンアウトが容易になります。
どのように手に入れるかは、またの機会に…。
参考教材






