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バレエ学校では学年が上がるとどう課題が変わっていくのか?

ロシアの国立バレエ・アカデミーでは、

 

学年毎の課題が明確に示されています。

 

学年毎に課題が上乗せされていくので、学んだことを正確にこなせないと後々困ったことになります。

 

国立なので、その困ったことの最たるものは「退学」です。

 

なかなか厳しい世界ですね。

 

学年毎に課題がどう違ってくるのでしょうか?

 

 

1年生から3年生までの課題を示してみます。

 

1年生では、

  1. 上体を垂直に保つ
  2. 正しい筋肉を使い、正しい動かし方をする
  3. 腕・頭・上体・脚のコーディネーションを正確に行う

 

2年生では、

  1. ポーズの動きを加えていく (エファッセ、クロワゼ、エカルテ)
  2. 1年生で学んだ動きを繰り返し、テンポを速くし、回数を増やす
  3. 足裏の筋肉を鍛える(バーでのドゥミ・ポアントの動きが加わる)
  4. コーディネーションをより複雑にし、鍛える。

 

3年生では、

  1. 回転の動きが加わる
  2. 移動を伴わないセンターの動きをドゥミ・ポアントで行う
  3. より速いテンポで行う

 

言葉だけだと、なかなか伝わりにくいですね。

 

動きで見てみましょう。

 

2年生と3年生のパ・ドゥ・ブーレ・バロッテを見てみます。

 

これが2年生の動かし方。

 

 

これが3年生。

 

2年生では回転していませんでしたが、3年生では回転が加わっています。

 

テンポも上がっています。

 

更に学年が上がると、この動きはアレグロとしてジャンプで行われるようになります。

 

 

こうやって、課題を上乗せしていきます。

 

2年生の課題を行うためには、1年生の課題をマスターしていなくてはなりません。

 

3年生の課題を行うためには、2年生の課題をマスターしていなくてはなりません。

 

それ故、ロシアでは、同じメソッドを習得していない転入生をあまり歓迎しないそうです。

 

 

2年生では、「1年生の課題はこうでした」と、説明はしません。

 

全員1年生の課題を覚えているという前提で2年生の課題は進んでいきます。

 

 

ロシア・メソッドを知らない生徒は置いてきぼりになる可能性があるわけです。

 

留学生が、この部類に入りますね。

 

置いてきぼりにならないように、留学前にはロシア・メソッドを学んでおく必要があります。

 

特に、1・2・3年生の課題は大変重要です。

 

ここが習得できていないと、その上はありませんので。

 

 

 

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