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バレエメソッドを生活に落とし込む

長いあいだ私に会わなかった生徒たちは、私の教える内容が進歩発展していると言う。

なぜか?それは、新しい手法の作品にじっと注意を向けているためである。

なぜなら、私たちを取り巻く生活、ありとあらゆるものは、成長し、前進しているのであるから。それゆえに、私は皆さんにお勧めする……生活を、芸術を、じっと観察しなさいと

〜『ワガノワのバレエ・レッスン』アグリッピナ・ワガノワ著 21pより〜

 

私が教授法を師事している先生も

 

「普段の生活の動きをよく観察して。バレエでは、不自然な移動の仕方はしない。

移動の法則で2つの足が同時に床についてはいけないというのがあるが、これは普段の生活と一緒。

普段歩くときは一歩ずつ出る。一歩出たら次の一歩。普段と全く同じだ」

 

バレエの動き、生活に落とし込んでみましょう。

 

例えば、斜めや円で移動する回転のグリッサード・アン・トゥールナン(スートゥニュ・アン・トゥールナンと呼ばれることもありますが、正しくはグリッサード・アン・トゥールナン)。

メソッドによって動かし方が大分違います。観察してみましょう。

 

まずはロシアメソッド、ワガノワバレエアカデミー4年生の動かし方から見てみます。

進行方向に上体が向いています。

スロー再生してみてください。プリエのときに上体が進行方向に向いています。

腕はアラベスクのポジションに置き、回転のときに無理なくまとめます。

 

次はロイヤルメソッド、ロイヤル・バレエ団 Lauren Cuthbertson さんの動かし方を見てみます。

進行方向に対して身体が横を向いています。

腕の動きは、立つ手前のプリエで大きく開き、トゥで立つ瞬間に強く中に閉じます。

腕の大きな動きに耐えられる上体の強さが必要です。

さもないと、腕と上体の調和(コーディネート)は難しくなります。

 

この動かし方は大変難しいです。

上体・脚・腕を上手に使いこなすコーディネーション能力が必要とされます。

ロイヤルメソッドの動かし方は大人リーナには難しい……。

普段の生活では、進行方向に対してカニ歩きはしませんから。

 

メソッドによっては、コーディネーション能力がすっごく必要になってくる。

私が大人リーナにロシアメソッドを勧める理由。

それはシンプルなコーディネーションの動き。

 

バレエのステップは、どれも普段の生活にはなかなか出てこないものばかりです。

だからこそ、シンプルな動きに落とし込む必要があります。

普段の生活との関連性を見出す必要があるのです。

 

今回はグリッサード・アン・トゥールナンを通して、アグリッピナ・ワガノワ先生が仰る「生活を観察する」ということに目を向けてメソッドの違いについて解説してみました。

ちなみに、ロイヤルの動かし方はとても体力が奪われます。

ロシア派はロイヤルに比べて楽しているとも言えますね(笑)

 

 


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