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ピルエットの着地に見るロシアとイタリアのバレエメソッドの違い

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Enrico Cecchetti Diploma [DVD]

(エンリコ・チェケッティ・ディプロマ)

 

で、とにかくたくさん出てきたポーズ

 

それは、

 

オファーリングポーズでした。

 

このポーズはロシア・バレエ・メソッドにはない!!!

 

どんなポーズかというと…

 

Cecchetti(チェケッティ)メソッドでは、2番からのピルエット・アン・ドゥールを回り終わったあとの4番に入るポーズでは

 

脚は、軽く跳び下りて伸びた状態になります。

 

手は、跳び下りると同時に広い1番(アン・ナヴァン)に開きます。

 

この手は、オファーリングポーズと呼ばれます。

 

お客さんに対して何かを差し出すようなポーズ。

 

上体は、前かがみではありません。

 

肩はまっすぐのようです。

 

 

一方、ロシアではどのようなポーズを取るか、

 

ピルエット・アン・ドゥオールで4番に入るときは、

 

前脚プリエ、後ろ脚は伸ばして、上体の肩は少し後ろに引きます。

 

両手は狭く低い2番に開きます。

 

教授法のクラスで、動脚を後ろに引くときに、肩も一緒に後ろに送ると教わりました。

 

 

さて、チェケッティメソッドとロシアメソッドでのポーズの捉え方はまるで違うというのがおわかりになったかと思います。

 

チェケッティメソッドのポーズの方がおしとやかな印象があります。

 

これは時代を反映しているようで、あまり大げさではない印象です。

 

一方ロシアメソッドではポーズに大きさが表現されているようです。

 

ロシアでは、上体の前面を広く見せることを美しいと捉えているので、このような着地のポーズになります。

 

時代背景やメソッドによって、何を美しいと感じるかで変化が見られることです。

 

私自身はロシアメソッドに美しさを感じているので、ロシアメソッドを学びましたが、

 

チェケッティメソッドに触れることで、ロシアメソッドとの比較が大変に興味深いものとして私を捉えています。

 

メソッドの歴史的な背景を知ると、それぞれの時代でのメソッドの概念・思考がどのように変化し、その変化が今後も続くであろうことが見えてきます。

 

メソッドの比較で考えなくてはならないことは、

 

何を美しいと捉えているかということと、その時代背景にも気を配らなければならないということ。

 

小さな動きの断片を切り取って、「これは良い、これは悪い」などと裁くことには全く意味がありません。

 

むしろ、悪です。

 

メソッドにはそれぞれの様式美が存在します。

 

部分と全体が有機的に絡み合ってはじめて見えてくるものが様式美です。

 

私はロシア・バレエ・メソッドが好きなので、その概念を生徒さんに伝えることに心血を注いでいます。

 

チェケッティメソッドでは、違った概念での指導になるでしょう。

 

長い年月をかけて築き上げられてきた様式美に対して私は敬意を抱きます。

 

一つ一つの動作すべてに意味があり、必然性があります。

 

だから、メソッドは系統立ててしっかり学ばないといけないんです。

 

断片的に学んだものを生徒さんに指導することがどれだけ罪深いことか…。

 

ましてやメソッドを学んだことがない輩がブログやYouTubeなどで間違いを指摘するなど愚の骨頂です。

 

でも、この罪深いことが日常的に行われているのが、日本のバレエ教育の現状です。

 

本当にひどい。

 

 

被害を受けるのは、常に学んでいる生徒さん。

 

この現状をどうにかしないといけない。

 

ということで今後も発信し続けます。

 

 


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