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バレエが上達しないのは何のせい?押さえておきたい「2つのレッスン」の違い

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行き詰まり。越えられない壁──。多くのバレエの生徒さんが抱えるこの悩み、実は努力や才能によるものではないかもしれません。上達の停滞は、「レッスン」に根本的な原因がある可能性があります。

バレエのレッスンには、大きく分けて二つの種類があることはご存知でしょうか?プロダンサーの「ウォーミングアップ」を目的とする「カンパニーレッスン」と、生徒の「段階的な上達」を目的とした「アカデミックレッスン」です。

これは単なる指導スタイルの違いではありません。現状のベストを引き出すのか、芸術家を育て上げるのか、そもそもの目的に違いがあります。まずは、この違いを理解することから始めましょう。

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1. 「ウォーミングアップ」vs「課題理解」

レッスンの根本的な違いは、その「目的」にあります。

カンパニーレッスンの第一の目的は、プロダンサーの「ウォーミングアップ」です。本番の舞台やリハーサルに向けて「いかに動きやすい状態に持っていくか」が優先されるため、技術や身体能力の向上といった要素は二の次になります。

一方、アカデミックレッスンの目的は、「いかにその学年で行うべき課題を理解するかにあります。これを達成するために、明確な学習順序に基づき、レッスンごとに設定された知識や技術の習熟が得られるように設計されたコンビネーションが提示されます。コンビネーションには、運動強度や生徒のスタミナも考慮されます。これらが、8年間かけて計画的に提示される体系的な教育システムがアカデミックレッスンです。単に技術の難度を上げるのではなく、課題を深く理解することが求められるため、頭を鍛える」レッスンということが出来ます。日本では一般的な、見様見真似や、フィーリングが入り込む余地はありません。

この目的の根本的な違いにより、結果が大きく左右されます。片方は「実力の発揮」のために、もう片方は「実力の向上」のために設計されているのです。

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2. 「カンパニーレッスン」の教師の条件

ここに、多くの人が知らない逆説的な事実が存在します。プロのバレエ団でバレエマスターバレエミストレスが行う本物のカンパニーレッスンとは、「アカデミックな教授法を完全に習得した指導者」が、その知識体系をあえて「使わない」で行う、極めて専門的なレッスンなのです。

しかし、日本のバレエ界では、教授法を学んだことがない教師が86パーセント以上を占めていますので、そもそも使える知識体系を持ち合わせていない指導者が主流になっているという、憂うべき現状があります。つまるところ、日本の標準的なレッスンとは、カンパニーレッスンともアカデミックレッスンとも言えず、いったい何なのか、甚だ疑問です。

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3. 「不安」の罠

アカデミックな指導法という知識体系を知らない指導者が主流であるという現実は、より深刻な問題へと繋がります。それは、指導者自身の自信の欠如です。体系的な土台がないため、生徒をどう上達させればよいか分からず「不安に陥ります」

その不安を埋めるため、解剖学や身体づくりなど、バレエ以外の様々な講習会を渡り歩く「講習会ジプシー」に陥りがちです。しかし、これらの知識は、バレエの上達という本質的な課題解決には繋がりません。体の使い方は上手になるかもしれませんが、バレエの様式美を体現するための「上達」とは別物です。

土台となる教授法がないまま、知識を上乗せしても結果は得られず、善意ある教師の不安は拭われないので…悪循環感に陥ると思われます。

新しい知識は魅力的かも知れませんが、それは強固な土台の上にあってこそ意味を成します。指導の核となる体系的な教授法なくして、真の上達はあり得ません。優先順位の履き違えに気がつく教師が増えることが日本のバレエ界には望まれます。

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4. 「即興」vs「計画」

その日の生徒の顔ぶれを見て内容を考える」。これは、まさにカンパニーレッスンの特徴です。様々な実力の生徒が混在する中で、その場の雰囲気でレッスンを即興的に組む場合、誰にも焦点を合わせることができず、「アカデミックになりようがない」のです。

対照的に、ロシアのバレエアカデミーでは、「前半3日間、全く同じコンビネーション」でレッスンを行います。これは決して単純な反復練習ではありません。緻密に計画された教育戦略です。

初日はまず課題を「提示」することから始まります。そして3日間をかけて、生徒の理解度を深めさせながら、段階的に強度を高めていくのです。このように、反復を「課題を深く理解させる」ためのツールとして計画的に用いることで、生徒を着実に上達へと導きます。レッスンが即興的か計画的か、その違いは生徒の未来に決定的な違いを生みます。

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5. 上位概念は「演技法」

バレエは単なるエクササイズではなく、舞台芸術です。その最終ゴールは、技術を通して生まれる豊かな「芸術表現」にあります。

「演技法」は「バレエ教授法」の上位概念です。つまり、アカデミックレッスンで学ぶ全ての技術は、最終的に芸術表現へと繋がるように設計されています。優れた指導者は、レッスン中に「この動きは、あの作品のこの場面で使われる」と具体的に解説します。同じステップでも、それが「村娘」なのか、「貴族」なのか、はたまた「精霊」なのかによって、顔の向きや表現がいかに変わるかを教え込みます。こうして、技術と芸術が有機的に結びついていくのです。

一方で、カンパニーレッスンは、目的がウォーミングアップであるため、「演技法とは関係ありません」。

ウォーミングアップが目的なのでどう表現するかということは指導の対象になりません。そこにいるプロダンサーたちは、既にアカデミックな教育課程を修了しているはずで、それを体現できる実力の持ち主たちのはずだからです。いまさら指導する必要はなく、仕上げの微調整は各自が行う、ということです。

あなたが普段受けているレッスンはどちらなのか、今後どんなレッスンを選べばよいのか、本記事が参考になれば幸いです。私なりのベストな答えは、今後の記事で述べさせていただきます。

 

■新体験1:本記事のまとめ

 

■新体験2:本記事の音声解説

 

■新体験3:本記事の動画解説

こちらからご覧いただけます。👀

 

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活用例)
このチャットに頼んだら、こんなに分かりやすいクワドラントが得られました。

■新体験5:冒頭のイラスト
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■新体験6:本記事本文
本記事は、このテーマで私が語った音声を元にしてAIにブログ化してもらったものです。内容的に、余計な情報が追加されることもなく、趣旨がわかり易く文章化されていると思います。

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