いちばん理想的なバレエ教師は、いちばん現実的なバレエ教師だと思う

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正しい形を教えているのに
 
一向に上達しない生徒。
 
何が問題でしょう?
 

バレエ教師がやるべきことは、
「バレエの正しい形を教えること」だと、
こちらの記事で、お伝えしました。
 
ところが、
正しい形を教えても生徒が
上達しないことがあります。
 
それには、理由があります。
 
海外の国立バレエ学校では、
入学オーディションで
たくさんの項目をチェックされます。
 
ところが、
同様のチェックを受けずに、
バレエを受講している
日本の子どもの生徒の中には、
 
オーディションに合格できる条件を満たした生徒と、
満たしていない生徒が混在しています。
 
条件を満たしていない生徒にとっては、
正しいバレエが求めている動きやポーズが
そもそも出来ないということが起こりえます。
 
その結果、
上達のスピードが遅くなります。
無理をすれば怪我をします。
 
条件を満たしている生徒と、
同じ年数習ったとしても
実力が違ってくるわけです。
 
オーディションの合格率は
ロシアワガノワ・バレエ・アカデミーの場合、
4,000人中60人と言われています。
つまり、67人に1人という狭き門です。 
 
一般的に、
日本人体型はオーディション的に不利と言えますので、
 
日本ではさらに狭き門になっている
と考えたほうが妥当です。
 
ということは、日本では、

前提条件を満たしていない生徒が
バレエのレッスンを受けている

と考えても、
当たらずとも遠からずだと思います。
 
なので、ここでは、
生徒は前提条件を満たしていない
と仮定して考えます。
 
すると、
日本の子どもの生徒たちには
何が足りないのでしょう?
 
バレエのテクニックは、
教授法を通して、
レッスンの中で習得されるものです。
 
ここでは、
バレエのテクニック以外で
必要となる要素について考えます。
 
プロのバレエダンサーとして活躍するには、
次の5つの要素が絶対的に必要です。
 
1. 音楽性
2. 深部感覚
3. 柔軟性
4. コーディネーション能力
5. 個性(バレエに向き合う姿勢)

 ※5番の個性、『夢をかなえるアン・ドゥ・トロワ』(2017年5月14日 Eテレ放送)にて、
  マニュエル・ルグリ氏が、個性のことを「バレエへの向き合い方」と仰っていましたね。
 
この5つの要素とテクニックが相まっての
クラシック・バレエとなります。
 
ですので、
正しい形を教えられても習得できない場合、
 
これらのいずれかが不十分である可能性が高いです。
 
下記に、
これらの要素が欠けている場合の
主な弊害を紹介します。
 
1. 音楽性
踊っている時に、
カウントが取れない生徒は、
ファーストサイドとセカンドサイドで、
同じ動きを再現することが出来ません。
 
ファーストサイドの中でも、
指示されたカウントを維持できず、
そのことに気づけなければ、
何回反復しても修正は行われません。
 
 
2. 深部感覚
正しい形を教えても、
その感覚を覚えることができないのは、
深部感覚が乏しい(手足の位置感覚が鈍い)からです。
 
バレエの様式美は、
決められた手足のポジションを
正確に通過することで初めて表現できます。
 
姿勢(アライメント)を維持することも同様です。
 
深部感覚の限界が、
ポジションの正確さの限界となります。
 
 
3. 柔軟性
柔軟性がなければ、
脚を規定の高さに上げることはできません。
 
また、正しいアライメントを維持したまま、
手足を規程のポジションに置くことも出来ません。
 
 
4. コーディネーション能力
複雑なコンビネーションを踊る際に必要な能力です。
この能力がないと、
ステップからステップへの移行がスムーズにできません。
 
アタフタしてぎこちない動きになるか、
複雑なステップが習得できません。
 
 
5. 個性(バレエに向き合う姿勢)
教師の指示を素直に実践できないと、
自分のやり方やクセが
いつまでも変わることがありません。

予習復習ができない場合も同様です。
 
レッスン以外で何をすればよいか
常に考えながら行動できれば、
自分で自分を上達させることができます。

しかし、
ここが欠けていると、
指示待ち状態になります。

それでいて、
指示されても自分流を貫くので、
独学と変わらなくなります。
 
 
さて、いろいろ出てきました。
実際には、
上記ほど極端ではなく、
そのような傾向が見られる
という程度のこともあります。
 
しかし、それも含めて、
上達に対してブレーキとなります。
 
留学を目指している生徒、
プロを目指している生徒に、
該当している要素がないか、
チェックしてみてください。
 
では、
自分が教えている生徒に、
該当する生徒が見つかった場合、

バレエ教師として、
どう対処したら良いのでしょうか?
 
それについては、次回
 
 
 
 

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