視線が集まる美しいバレエ習得法−DF夏期講習2016第二弾
2日目のテーマは「跳躍」です。
参加者のみなさんに、普段のレッスンで跳躍時にどのような注意をされているか聞いてみました。
「空中で膝とつま先が伸びない」
「跳躍が高くない」
「着地がうまくいかない」
などなど…。
続いて質問。
「では、それについてどうすればよいか指導を受けていますか?」
………
みなさん、黙ってしまいました。
ここは言葉を変えて再度質問。
「それらさまざまな跳躍時の注意点をバーに置き換えたら、バーでどの動きを重点的に気をつければよいか分かりますか?」
………
ここでも黙ってしまいました。
●膝とつま先が伸びない場合、バーで気をつけなくてはいけない動きは、
バットマン・タンデュです。
バットマン・タンデュが出来るようになれば、バットマン・タンデュ・ジュテ(バットマン・デガジェ)、続いてグラン・バットマンとなります。
●跳躍が高くない場合、バーで気をつけなくてはいけない動きは、
グラン・バットマンです。
動脚に勢いがつけば、跳躍が高くなります。
もちろん引き上げも必要ですね。
踏み切る足裏の強さも必要です。バーでは、足裏から引き上げるように常に気をつけないといけません。
空中でスプリッツの姿勢を維持する脚力も必要です。この脚力はバーで充分に鍛えることができます。
●着地がうまくいかない場合、バーで気をつけなくてはいけない動きは、
プリエです。
プリエの時に前かがみになっていないこと、上体の垂直を維持するために脊柱を常に真っ直ぐにすること、が大事です。
また、プリエ時に戻ってくるときに力を抜いたようにスッと起き上がってもいけません。
プリエは、下がる時よりも戻るときに膝に負荷がかかるように慎重に戻さなくてはいけません。
このようにプリエを行うと、膝が強化され、また上体の垂直も維持されるので
跳躍の着地がスムーズに行きます。
Classical Ballet Technique(下記参考図書参照)78Pにバーとアレグロの相関関係が記されています。
ぜひお読みいただき、バーでの動きを徹底的に見なおして下さい。
跳躍が簡単に思えてくることでしょう!!!
健闘を祈ります。
8月28日(日)に『解剖学をバレエに生かす極意と鍛錬』と題して、DF夏期講習2016第三弾を開催します。
解剖学とバレエがどのような関係なのか、アレグロやターンを上手に踊るためのコツなどについてお話します。
講師陣は、
森脇俊文(動作分析のプロ)
猪野恵司(バレエトレーニングディレクター)
石島みどり(バレエ教師)
長岐裕之(ターンアウトスペシャリスト)
詳細はこちら。
ぜひお越しください。
29日もとてもおもしろいイベントがあります。そちらもお見逃しなく!
参考図書
日本語版はこちら。英語版のほうが写真が大きく見やすくなっています。