「音を表で取って」
「音を裏で取って」
教師がよく言う言葉です。
この音の取り方、生徒は理解しているでしょうか?
その前に知っておかなくてはならないことがあるので、まずはそこから。
音の取り方を3つのレベルに分けて、アプローチを変えていきます。
まずは、レベル1。
このレベルでは、音に合わせて筋肉の動きを感じることが最優先されます。
ですから、アレグロ (速く) の音の取り方は出てきません。
せいぜいアンダンテ (歩く速さで) まででしょうか。
例えばアッサンブレ。
1 ドゥミ・プリエ (2カウント十分に使って)
と ジャンプ
2 ドゥミ・プリエに下りる
3 膝を伸ばす
4 休止
「裏」の取り方「と」が、出てきました。
連続して行うジャンプではないので、取りやすいですね。
プリエで十分な時間があるので、余裕を持って音取りができそうです。
次はレベル2。
音はモデラート (中くらいの速さで) まででしょうか。
アッサンブレでは、
と ドゥミ・プリエからジャンプ
1 ドゥミ・プリエに下りる
と ジャンプ
2 ドゥミ・プリエに下りる
3 膝を伸ばす
4 休止
イントロの部分の「裏」で、ジャンプをしています。
「裏」の取り方「と」が、レベル1より複雑になっています。
次はレベル3。
音は、アレグロまで使います (このレベルで初めてアレグロ…)。
アッサンブレでは、
と ドゥミ・プリエからジャンプ
1 ドゥミ・プリエに下りる
と ジャンプ
2 ドゥミ・プリエに下りる
続ける
ジャンプを続けるので、音を正確に取っていないと難しそうです。
ここで「裏」の解説。
「裏」とは拍 (「表」) と拍 (「表」) のあいだの間 (ま) のことです。
ここでは「と」と表記しました。
「裏」は「表」と「表」の間なので、
「表」が正しく取れないと、「裏」は取れません。
「裏」が取れない人の特徴をよく観察すると…、
「表」が取れていません。。。
まずは、「表」をしっかり取れるようにしましょう。
音取りは、訓練が必要です。
訓練の仕方は、また後日…。
参考図書:『100 LESSONS IN CLASSICAL BALLET』 VERA S. KOSTROVITSKAYA著