
静的ストレッチはパフォーマンス能力が下がるから、よくない。
という話を、最近よく耳にするようになりましたね。
「静的ストレッチはパフォーマンスが下がるからバレエレッスン前に行ってはいけない」
という、記事も目にするようになりました。
静的ストレッチの是非を論じる時、
多くの場合でとても大事な視点が欠落しているように思います。
それは、
「前提条件」
です。
どういう前提条件の人が静的ストレッチ、動的ストレッチを取り入れたら良いのか…。
ここが欠落しているのです。
例えば、プロのバレエダンサーたち。
彼らの筋肉は大変やわらかく、ストレッチなどやっても意味のないほどです。
100%伸びる筋肉を100%伸ばしても何の害も起きない、ということです。
ストレッチでの問題は、伸びない筋肉を、可動域を超えて伸ばすことによって生じます。
静的ストレッチは無理するかしないかに関わらず、文字通り筋肉を伸ばします。
これがパフォーマンスを下げるという部分ですね。
筋肉を可動域以上に伸ばすから良くないことが起きるということです。
プロが静的ストレッチを行う場合、彼らは可動域の範囲で伸ばしているのです。
もちろんプロでも可動域を超えて伸ばせば、何かしら問題が生じるでしょうが…。
さて前提条件の異なるプロではなく、プロじゃない人たちの話に戻しましょう。
結論は、
伸びない筋肉を伸ばすのはやはりやめたほうがいい。
私が指導する場合、レッスン前のウォーミングアップとして動的ストレッチを取り入れていますが、
明らかに生徒たちのパフォーマンスが上がります。
生徒もびっくりするくらい、です。
レッスン前は動的ストレッチを行いましょう。
では静的ストレッチはいつやるか?
それは
レッスン後のクールダウンとして行うのがいいですね。
それが無理なら、寝る前に行いましょう。