昨年、ワガノワ初級(1,2,3年)のサーティフィケイトを頂いたあと、その内容を大人バレエに落とし込んでいます。
月曜は1年生、水曜は2年生、金曜は3年生。
私のレッスンに来てくださる生徒さんは、「本気組」の方が多いようです。
ありがたいことです。
「本気組」とは、プロを目指すとかではなくて、上達志向が強いというような意味です。
一方、リラクゼーションを求めてレッスンに通う方もいらっしゃいます。
これは、ストレスを発散してリラックスできるかどうかが大事。
上達のために自分を追い込むとそれがストレスになってしまいリラックスどころではなくなりますね。
上達とリラクゼーションを両立させるのは容易ではありません。

レッスンの方向性が違うからですね。
「本気組」の極地がワガノワ・バレエ・アカデミー。
生徒が楽しんでいるかどうかではなくて、上達しているかどうかが唯一のモノサシです。
アカデミー側が想定している上達が得られない生徒は退学です。
本人が楽しんでいるとかリラクゼーション出来ているとかを測るモノサシはありません。
当然、大人のバレエでそれを求めるのは酷ですね。
現実的ではありません。
大人のバレエでは生徒さんが受講料を支払うわけですから、
「踊った〜」
と思える爽快感!
これがリラクゼーションバレエの極地かも知れません。
だけど、それだと上達が疎かになります。
どうしましょう?
答えは一つではないという前提で、私は次のような指導を心がけています。
正しさを踏まえて楽しめるようにアレンジ。
これです。
先程の図で、右上の領域です。
ここで言う「正しさ」は、バレエ教授法に則っているかどうかです。
見よう見まねで覚えたとか、子どもの頃から踊ってきていつの間にか身についたことだから、
といった基準ではありません。
私にもバレエ教授法を学ぶ前にはそういった経験則がしっかりとありました。
でも、いまではすっかり影を潜めています。
正しさの一つをご紹介します。
初級では、各学年で明確な課題が存在します。
- 1年では、垂直に立つこと
- 2年では、腕の動きとバーでのドゥミ・ポアントの動きが加わること
- 3年では、上体の動きとセンターでのドゥミ・ポアントの動きが加わること
この課題は絶対的な存在です。
この課題を正確にこなすために、ステップが存在すると言っても過言ではありません。
初級では、
トンベ、パ・ドゥ・ブーレ、グリッサード、グラン・ジュテのコンビネーションは出てきません。
上記のコンビネーションを構成する各ステップが完成されているという前提がクリアされていないといけません。
初級で行うステップは、上記の中では、パ・ドゥ・ブーレとグリッサードだけです。
トンベは中級、グラン・ジュテは上級での課題です。
このように課題が明確なので、「踊った感がほしい!」という理由一つだけで課題を提示することはできないわけです。
ここが本気組との違い。。。
リラクゼーションバレエは、「踊った感のある楽しさ」が優先されます。
本気組バレエは、「上達感のある楽しさ」が優先されます。
あなたのバレエは、本気組? それともリラクゼーション?
本気組には、バレエ教授法が不可欠です。
メソッドを知っている教師の元へ行きましょう!







