
「ピルエットが上手に回れるようになりたい!」
バレエを学ぶ全ての生徒さんが望んでいることではないでしょうか?
プレパレーションから立つ時の重心移動を知れば、上手に回れるようになります。
今回はプレパレーションについてお話します。
プレパレーションには、女性向けのものと男性向けの2種類があるということをご存知ですか?
女性なのに、男性のようなプレパレーションを行う生徒さんがいらっしゃいます。
「そのプレパレーションなら10回転はしないとね!」
と、よく言うことがあります。
男性はパワーがあるので、プレパレーションは深く・大きくする必要があるのです。
それに対して、女性は逆。
女性のプレパレーションは、男性に比べて浅く・小さくします。
(グラン・ピルエットでは、男性と同じように深く・大きくしますが…)
4番ポジションからのピルエット・アン・ドゥオールのプレパレーションを2つご紹介します。
①後ろ脚の膝が伸びたプレパレーション
腕はアラベスクの腕となり、アロンジェの形をとります。
②後ろ脚の膝が曲がったプレパレーション
単純に4番ポジションのプリエです。
腕は、チケッティの4番。後ろ脚側の腕はアン・ナヴァン、前脚側の腕はア・ラ・スゴンドになります。アロンジェにはなりません。
この2つのプレパレーション、立つ時の重心移動が違います。
①は、プレパレーションの時の重心は、前の軸足の上にあります。
立つ時の重心移動は、床に対して垂直になります。
②は、プレパレーションの時の重心は、両足の上にあります。
立つ時の重心移動は、斜め上となります。
①は上下運動、②は上下運動+前後運動。
②は移動が複雑なので、立つのが難しいのと、①の行い方よりもパワーが必要となる立ち方です。
それぞれのプレパレーションから、重心をどのように移動させればよいのか、を考えて回転につなげてください。
女性のプレパレーションとしては、私は①をお薦めしています。
①のほうが優雅だと思うので。
プレパレーションからの腕の使い方については、後日お伝えします。
ちなみに、作品によっては、この2つのプレパレーション以外でも行います。