読者の方から質問をいただきました。
「教室の先生から、内ももを使うようにと頻繁に注意を受けます。そもそもバレエを踊るのに内ももを使う必要ってあるのでしょうか? また内ももを使って脚を上げるように(ドゥバン)とも言われましたが、謎です。教えてください。」
この内ももは、内転筋を指していると思いますので、内転筋について説明させていただきます。
また、内ももを使うというのは、内転筋を収縮させるということで解釈させていただきます。
脚がパラレルのとき、内転筋を収縮させると、脚が内側に入ります。
クロスした状態ですね。
ターンアウトのとき、内転筋を収縮させると、脚が斜め前方に入ります。
股関節で180度開く人はいないと思いますので、斜め前です。
(股関節で180度開いている場合は、前に行きますが…)
内転筋を収縮させると、バレエのポジションから逸脱してしまいます。
そして、上記の収縮では、踊りにくくなります。
正しい使い方は、
内転筋が前を向くように筋肉を使う
です。
正しいターンアウトをすれば、内転筋が前に押し出されます。
(ターンアウトの正しい行い方参照)
正しい形を取ると、内転筋が前に向く、ということです。
この形さえ守っていれば、不必要に筋肉に意識を持たせなくても、筋肉が勝手にバレエの動きをしてくれます。
内転筋が前を向くように筋肉を使う
が、
内転筋を使う
となったようです。
途中の言葉が抜け落ちています。
「この筋肉を使って」という指導は、生徒さんにとっては受け入れるのが難しいのではないでしょうか。
知識と意識は違う、ということです。
知識として、筋肉の場所や作用を知っていても、実際にその筋肉を使う事が出来る人というのは少ないと思います。
大事なのは、正しい形です。
正しい形になっていれば、正しい筋肉が使われます。
筋肉の強化も、その動きによって強化するのが一番ですので、まずは正しい形が何なのかを理解する必要があります。
その正しい形を作るための手段として筋肉が使われるのです。
したがって、バレエの正しい形を理解している先生に習うと、問題が解決します。
何がバレエの正しい形なのかについては、今後もこのブログでご紹介していきますので、参考になさってください。
参考文献
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