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幼児がバレエコンクール?

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最近の日本のバレエ・コンクールには、5歳から出られるものがあるそうです。

 

幼児にヴァリエーションを踊らせて何を審査したいのでしょうか?

 

仮に点数をつけないにしても、一人で舞台に上がる心理的なストレスが5歳児にとってどれほどのものか。

 

そこに生徒を出させるバレエ教師の目的は何でしょうか?

 

どんなにレベルダウンしたとしても、幼児がそのヴァリエーションに必要な運動を経験しているとは到底思えません。

 

オリジナルのレベルダウンならいいというわけでもありません。

 

オリジナルの持つ様式美を、幼児はまだ理解できません。

 

文部科学省が発表している「幼児期運動指針」をご存知でしょうか?

 

幼児期は、生涯にわたって必要な多くの運動の基となる多様な動きを幅広く獲得する非常に大切な時期である。動きの獲得には、「動きの多様化」と「動きの洗練化」の二つの方向性がある。
 「動きの多様化」とは、年齢とともに獲得する動きが増大することである。幼児期において獲得しておきたい基本的な動きには、立つ、座る、寝ころぶ、起きる、回る、転がる、渡る、ぶら下がるなどの「体のバランスをとる動き」、歩く、走る、はねる、跳ぶ、登る、下りる、這(は)う、よける、すべるなどの「体を移動する動き」、持つ、運ぶ、投げる、捕る、転がす、蹴る、積む、こぐ、掘る、押す、引くなどの「用具などを操作する動き」が挙げられる。通常、これらは、体を動かす遊びや生活経験などを通して、易しい動きから難しい動きへ、一つの動きから類似した動きへと、多様な動きを獲得していくことになる。
 「動きの洗練化」とは、年齢とともに基本的な動きの運動の仕方(動作様式)がうまくなっていくことである。幼児期の初期(3歳から4歳ごろ)では、動きに「力み」や「ぎこちなさ」が見られるが、適切な運動経験を積むことによって、年齢とともに無駄な動きや過剰な動きが減少して動きが滑らかになり、目的に合った合理的な動きができるようになる。※1

 

上記にはバレエに置き換えられるステップが入っていません。

 

当たり前です。なぜなら、上記はバレエの動きになる以前の基本動作だからです。

 

そこへ来て最近の日本で開催される5歳から参加可のバレエ・コンクール。

 

ヴァリエーションを簡単にした課題曲が発表されているところもありますが、どれも幼児の基本動作とかけ離れた内容となっています。

 

5歳児にバレエは無理、という自明なことがわからないのでしょうか?

 

主催者側が主張する「舞台に慣れるため」は、偽善でしょう。

 

新国立劇場舞踊芸術監督の吉田都さんは9歳でバレエを始めたそうです(同時期に同じ教室で習っていた私の先輩でもあります)。

 

K-Ballet Companyの熊川哲也さんは10歳。

 

ワガノワ・バレエ・アカデミーのニコライ・ツィスカリーゼ校長は11歳。

 

ABTプリンシパルのミスティー・コープランドさんは13歳。

 

森山開次さんに至っては21歳だそうです。

 

万一、彼らの主張が真実だったとすると、これらのトップダンサーたちのことをどう説明するのでしょうか?

 

明らかに主張が間違っていますね。

 

幼児がやらなくてはいけないこと、それは遊ぶことです。

 

遊びの中でバレエに必要なリズム感を養い、身体操作を自ら獲得するように仕向ける。それだけです。

 

教師があれこれ教えてはいけません。

 

自発的に運動動作を獲得するように少しリードするだけです。※2

 

それ以外に教師にできることはありませんし、してもいけません。

 

コンクールに出すなんて言語道断です。

 

一体、コンクール主催者は何を考えているのでしょうか?

 

バレエを本格的に学ぶのは小学校高学年からで充分です。

 

それ以前はとにかく遊んで全身を動かす。

 

もし幼児がバレエをするなら、バレエも遊びの延長と捉えるべきです。

 

基本動作を獲得しないでバレエばかりやっていると、そのうち必ず頭打ちになります。

 

そのとき後悔しても遅いのです。

 

失われた子どもたちの人生を取り戻せるのでしょうか?

 

戻せるわけ無いですね。その責任をどう取るのでしょうか?

 

無責任さが見て取れますね。

 

バレエ教師は生徒さんの人生をお預かりする立場です。

 

特に子どもに対してはその責任は重大です。

 

 

さて、ここで幼児に向いているヴァリエーションをご紹介します。

オリジナルに忠実ではありませんが、幼児にオリジナルを求めること自体がおかしいことなので、音に合わせてニュアンスや楽しさを経験できるこの踊りはとても完成度が高いと思います。

 

この踊りなら子どもたちはとても楽しそうに踊るはずです。

 

幼児には、オリジナルのヴァリエーションの動きを強要するような課題曲ではなく、楽しめる踊りを踊らせるべきです。

 

 

そもそもバレエ教授法では幼児を対象としていません。

 

これだけでもバレエ教授法を学ばずにバレエ教師になり、コンクール審査員・主催者になったことは火を見るよりも明らかです。

 

バレエ教授法も知らない、子どもの心理も知らない、子どもが獲得すべき基本動作も知らない。

 

そういうバレエ教育に対する素人がコンクールを主催し、審査までする。

 

この人達は一体何をやっているのでしょうか?

 

生徒のみなさんや親御さんは、このような愚行からはいち早く遠ざかるべきです。

 

日本では、自由にバレエを学べる・教えられる反面、こういった愚行が公然と行われています。

 

しかも、それをもてはやす風潮もあります。

 

生徒のみなさん、何度も言いますが日本のバレエ界では自衛が必要です。

 

無駄なお金や時間をかけている暇はありません。

 

※1 文部科学省HPより「幼児期運動指針」からの抜粋  

※2 

 


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