バレエのこれがないと上達しない! 5つの要素〜その5 個性

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正しい形を教えているのに上達しない生徒に見られる
 
5つの要素の解決策。
 
前回は、4 コーディネーション能力についてお話しました。
 
今回はその5。
 

プロのバレエダンサーとして活躍するために、
バレエテクニック以外で必要な5つの要素。
 
1. 音楽性
2. 深部感覚
3. 柔軟性
4. コーディネーション能力
5. 個性(バレエに向き合う姿勢)
 
 
今回は 5. 個性(バレエに向き合う姿勢) について解説します。
 
5. 個性(バレエに向き合う姿勢)
 
個性とは何でしょう?
「個人または個体・個物に備わった、そのもの特有の性質。個人性。」
(デジタル大辞泉参照)
と、辞書には書いてあります。
ピンときませんね。
 
室町時代初期に活躍した猿楽師(能楽師) 「世阿弥」の名言に触れてみましょう。
「若い時の美しさはほんの一瞬だけのもの。
それを自分の魅力だと思っていると
本当の自分の魅力に辿りつけない。
(原文:時分の花をまことの花と知る心が
真実の花になお遠ざかる心なり)」
(地球の名言より引用)
 
古今東西、芸事というのは決まり事だらけです。
その決まり事を忠実に守らないと型を自分のものにすることが出来ません。
 
最近放送されたテレビ番組『夢をかなえるアン・ドゥ・トロワ』(2017年5月14日 Eテレ放送)にて、
マニュエル・ルグリ氏が、個性のことを「バレエへの向き合い方」と仰っています。
世阿弥と全く同じことを語っていると思いました。
 
 
バレエでは、全てのステップで
教授法に則った動きの法則が厳密に指定されています。
その型を自分のものにするためには、
日々の絶え間ない努力・自分を律する心の持ち方が絶対に必要です。
 
海外国立バレエ学校の入学年齢の10歳前後で
上記のような心の持ち方が備わっている必要があります。
そして8年間バレエと向き合います。
 
日本では、国立バレエ学校のような
レッスン時間
レッスンの質
を確保するのは、難しいことです。
だとしたら、国立バレエ学校の生徒よりも
もっともっとレベルの高い心の持ち方が必要になります。
 
そうじゃなければ、彼らと同じ土俵に立つことなど
出来るわけがありません。
 
 
昨今の日本の子どもたちは、
物があふれた豊かな社会に生きています。
努力しなくても欲しいものが手に入る環境の中にいます。
このような環境の中でバレエを上達させるために必要な
「個性」を磨くのは大変です。
 
 
個性に続く能力として、
私が、バレエ教師として、プロを目指す子どもに求める3段階は 
1段階目:教師の指示を理解する能力
2段階目:教師の指示を実践する能力
3段階目:2段階目を継続できる能力
です。
たった、3つです。
 
ですが、これができない生徒が多くいます。
 
1段階目:教師の指示を理解する能力
教師の指示は、型の伝授なので、これを理解できるということは、
型の持つ意味を理解しているということです。
この1段階目の理解が出来ても2段階目の実践が出来ない生徒がいます。
この場合は、アプローチの問題なので解決策はあります。
その解決策について前回までの4回で説明してきました。
 
2段階目:教師の指示を実践する能力
前回までの4回のアプローチが効果的に働くと、
生徒は、2段階目ができるようになります。
自分で自分の身体をコントロールできる段階です。
 
3段階目:2段階目を継続できる能力
例えば、引き上げ。
引き上げは、寝ている時以外は常に行うようにと、私は指導します。
私の生徒で例えると、
3ヶ月前から引き上げを常に行ってきた生徒がいます。
それまでは上半身が弱く、いつもフラフラしていたものです。
その生徒は今では引き上げが習慣になりました。
継続することで習慣になったのです。
ここまでくれば大したものです。
 
1段階から3段階まで説明しましたが、実は0段階目というものが存在します。
 
0段階目:教師の指示を聞く能力
人の話を聞くことが出来ない生徒は、その話を理解することは出来ません。
このタイプの生徒は、教師が言ったことをその通りに理解するのではなく、
自分の都合のいいように解釈する傾向があります。
そして、そのように解釈することが習慣になっているため、
教師の指示がすんなりと頭に入って行きません。
このタイプの生徒については、バレエ教師がすることは何もありません。
バレエ指導以前の問題です。
ご家庭で、親御さんがかかわらなければいけないことです。
人の話をきちんと聞けるようにしつけ直してもらう必要があります。
 
 
教師の指示を理解し、そして実践し、それを毎日繰り返すことが出来ること。
これが生徒ととしての「個性(バレエに向き合う姿勢)」です。
このバレエに向き合う姿勢が、舞台で、表現として花開くのです。
 
生徒が、個性を履き違えないように、しっかりと指導する必要があります。
 
 
 

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