大人リーナも、プロを目指している子どもも、
「ピルエットの回転数を増やしたい!」
と、思いますよね!
「どうしたら、ピルエットの回転を増やすことができますか?」
このような質問というか、懇願というか、
よくいただきます。
私は、逆にその質問をする方に聞きます。
「ピルエットは、どのように指導受けていますか?」
そうすると、
腕の使い方はこう、
スポットの付け方はこう、
etc.
いろいろお話してくださるのですが、
「それだと、回転数は増えないなぁ…」
と、思うことがしばしばあります。
ここでは直球ど真ん中。
回転の法則 について。
回転の法則
1. 上半身が回転する。脚は立つだけ
2. 回転方向と反対側の肩と脇を、積極的に回転方向に送る
3. スポットは残さず戻す方を意識する
4. 腕は上半身の近くに置く
この4つだけです。
まずはこの4つの解説。
1. 上半身が回転する。脚は立つだけ
バレエの全ての動きは、上半身から行います。上半身の動きにつられて、脚が付いて来ると考えましょう。上半身を回転方向に持っていけば、脚が勝手について来るイメージです。脚は力強く一気に立つだけ。これだけを意識しましょう。立つことと回転についての誤解があるようなので、触れておきます。「立ってから回転する」という指導を受けてきた方が結構多いのですが、これは間違いです。プレパレーションのプリエに入った瞬間から立つまでの間、上半身はすでに回転を始めているのが正解です。
2. 回転方向と反対側の肩と脇を、積極的に回転方向に送る
プレパレーションで、回転方向と反対側に上半身をねじり、その反動で回転しようとする生徒さんが多くいますが、これでは回転方向に上半身を送ることが出来ません。もし反動を使いたいなら、腕だけを少し後ろに引っ張るぐらいに留めてください。上半身は常に回転方向に持って行きます。そのためには、回転と反対側の脇と肩を積極的に使います。
3. スポットは残さず戻す方を意識する
スポットで顔を残そうとする人がいますが、回転に対して逆行するような形になります。これでは回転を助けるどころか、邪魔をすることになります。正面に対して顔を素早く戻すことを意識しましょう。こうすることで、回転にブレーキをかけることなく、顔が正面を向いている時間を長くすることが出来ます。ミハイル・バリシニコフが映画の中で11回転まわるシーンが有名ですが、彼はこの法則を忠実に守っています。
4. 腕は上半身の近くに置く
肘を前に伸ばし気味に保って回転する生徒さんがいますが、これでは軸を細く保つことが出来ません。回転の軸が広いと、回転させる動力が奪われてしまうので、回転数を上げることは出来ません。前に置く両腕は少し重ねるぐらいのつもりで上半身に近づけて置きます。腕を上のアン・オーに置く場合は、肘を伸ばし腕を長くします。
4つの回転の法則、これだけでも相当上手に回れるようになると思います。
【5つ目の法則】
あと一つ気をつけたいのは、回転している最中のアライメントです。
上半身が垂直になっているかどうか。脚を垂直にして、上半身が斜めに倒れていないか確認しましょう。
この部分の解説は、まっすぐはまっすぐではない?を参照してください。
私のレッスンを受ける生徒さんは、
回転の法則通りの指導を受けますので、
ほとんどの方が回転のしやすさ、
回転数の増加を経験します。
先日の森脇トレーナーのように…。
森脇トレーナーのお話はこちら。
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