バレエ教師という仕事を行う上で、この書物は絶対に必要だ。
という書物が、教師の方ならあるでしょう。
私にもあります。
『「赤ちゃん」の進化学』 西原克成著 日本教文社
人間の発育過程で、何を気をつければよいかということが書かれています。
この本に出会って、年令に応じた運動に対する目安ができました。
『「しあわせ脳」に育てよう!』 黒川伊保子著 講談社
脳機能から見た、発育段階へのアプローチの仕方について書かれています。
『「赤ちゃん」の進化学』で、体に対するアプローチ、
『「しあわせ脳」に育てよう!』で、脳に対するアプローチ。
この2冊で、子どもへのアプローチが充実しました。
『ワガノワのバレエ・レッスン』 アグリッピナ・ワガノワ著 新書館
基本的概念、バットマン、ロン・ド・ジャンブ、腕、クラシック舞踊のポーズ、つなぎの補助的動き、跳躍、ザノースカ(脚を打つパ)、ポアント・ワーク、トゥール、その他の回転
上記項目に沿って、動かし方が解説されています。
『クラシック・バレエの基礎』 N・バザーロワ/V.メイ著 かるさびな出版
ワガノワ・バレエ・アカデミー 第1学年から第3学年までに習うべきパの解説書です。
『ロシアバレエレッスン ① 初級編 第1学年』 エマ・A・プリャーニチコワ著 音楽之友社発行
著者はモスクワ・バレエ・アカデミーの教師養成科を卒業されているので、ワガノワ・メソッドとは表記していません。ロシア派としての動かし方が事細かく解説されています。
『デュエットの技法』 ニコライ・セレブレンニコフ著 かるさびな出版
バレエの最終目標は、デュエットが踊れるようになるということです。
デュエットで求められる身体の動かし方、身体能力が分かれば、普段のレッスンで何を指導すればよいかがわかります。
手に入らない本もありますが、バレエを学ぶ方にはぜひ目を通しておいていただきたい良書ばかりです。
特に、バレエを教える立場の方には必須です。
これらをすべて理解して、実際の指導に落とし込めるようになるには、数年はかかることでしょう。
おそらく、それに近いことを海外ではバレエ教師課程で修得するのではないかと思います。
逆に言うと、これらを習得せずに教えている〈バレエ〉は、そもそもバレエではないと言えるのです。
日本でも本物のバレエを、習い教える日が来ることを願って、
私のバイブル書が、どなたかのお役に立つことを祈ります。