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バレエではなぜターンアウトするのか?上体との関係について

バレエには決まり事があります。

 

●なぜ引き上げなくてはならないのか?

●なぜ股関節をアン・ドゥオールにしなくてはならないのか?

※バレエ教授法では、バレエの用語は全てフランス語で統一するようにとなっていますので、敢えて「ターン・アウト」という言葉を使用せずに、「アン・ドゥオール」と明記します。

 

こんな理由があることをご存知でしょうか?

 

バレエは300年の歴史を誇る舞台芸術です。

 

様式美によって、表現される舞踊です。

 

バレエの歴史はオペラから始まりました。

 

場の転換や、観客が飽きた頃に舞踊を挿入しました。

 

その後バレエ単独での舞台として発展していきます。

 

ヨーロッパの劇場が

 

Opera and Ballet Theater

 

となっているのも頷けますね。

 

決して

 

Ballet and Opera Theater

 

ではありません。

 

オペラが先です。

 

本当にバレエを理解するには、

 

オペラの歴史も学ぶ必要があります。

 

なぜヨーロッパの舞台は、歌舞伎座のように横長でなく、縦長なのか。

 

なぜヨーロッパの舞台は、傾斜しているのか。

 

これらもオペラの歴史を紐解けば、理解できます。

 

バレエは、オペラ劇場で公演します。

 

 

これは舞台芸術としてどのようにバレエが発展し、

 

なぜアン・ドゥオールが必要になってきたのか理解する手がかりとなります。

 

 

なぜ、アン・ドゥールが必要なのか。

 

傾斜した舞台に立ってみるとすぐに分かります。

 

前かがみに上体を傾けると、前方に転げ落ちそうになるのです。

 

どうしても上体を背中側に引っ張る必要が出てきます。

 

舞台の傾斜を考えた場合、上体を垂直に保つことは必然です。

 

上体を垂直に保つために必要になるのが、

 

脚の付け根の伸びです。

 

この伸びがなければ傾斜のある舞台で上体を垂直に保つことは出来ません。

 

そして、その上体のキープのために必要になるのが、股関節の強さです。

 

股関節はアン・ドゥールにすればするほど、強固なものになります。

 

垂直に上体を維持するためには、この股関節のアン・ドゥオールが欠かせないのです。

 

そして、上体の垂直が維持されると、下肢の自由度が断然高まります。

 

この下肢の自由度、これこそがバレエをバレエたらしめる要素です。

 

脚を自由に動かすために、

 

  1. 上体の垂直の維持が必要
  2. そのためには股関節の強さが必要
  3. 股関節を強くするためには、アン・ドゥールが必要

 

このような順序で考えれば、なぜアン・ドゥオールが必要かがわかると思います。

 

股関節のアン・ドゥオールは決して下肢だけのために行うのではありません。

 

上体の維持のためにも行っているのです。

 

これを理解しないと、上体を疎かにしたアン・ドゥールを身に着けてしまい、脚が動くたびに上体も振られるという不安定な動きを継続することになります。

 

バレエダンサーの踊りは、上半身だけ見ていてもとても優雅で美しいですね。

 

あのバレエ独特の上半身の動きの優雅さ、美しさは、下肢がしっかりとアン・ドゥオールしているからこそ得られるものです。

 

見えないところに本質がある。

 

アン・ドゥオールの必要性。

 

お分かりいただけると嬉しいです。

 

 

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