ワガノワ・バレエ・アカデミーの1年生と2年生では、
要求されるジャンプの高さが違います。
もちろん、2年生が高くなります。
そのプロセスをご紹介します。
ロシア・メソッドではトランポリン・ジャンプをとても重要視しています。
正確に開いていない1番ポジションでトランポリンのように跳ねるだけを目的としたトランポリン・ジャンプを1年生で行います。
これはとにかく高く跳ぶことを意識して跳びます。
空中で多少汚いポジションになろうともまずは高さだけを目指します。
2年生でのトランポリン・ジャンプでは、
空中での正確な1番の開き、上半身の垂直維持、膝・甲・つま先の伸ばしを意識して跳びます。
そして1年よりも高く跳ぶようにします。
このようにして脚力を鍛え、美しさも要求されながらレベルアップを図っていきます。
高くきれいに跳ぶために2年かけます。
週6日のレッスンを2年。
一朝一夕で成し遂げられるものではありません。
着地も大事です。
1年生と2年生でのジャンプの音のとり方で着地に対する考え方を知ることができます。
1年生の音は、
1 プリエ
と ジャンプ
2と プリエ
3と,4と 膝を伸ばす または ジャンプを続ける
カウント1と2でプリエをします。
跳びはじめのプリエと着地のプリエでは、カウント2で行われる着地のプリエをよりいっそう大事にするように指導します。
1年生では、着地に重点を置いて指導されます。
2年生の音は、
と ジャンプ
1 プリエ
と ジャンプ
2 プリエ
これは、ジャンプを大事にする音のとり方です。
1年生で、ジャンプでのプリエをマスターしたので、2年生では高く跳ぶことを指導します。
このように、学年が上がると、指導するポイントが変化していきます。
学年によって、求められる段階が違うので、指導もそれに合わせます。
いつも「高く!美しく!」とは指導できないわけです。
着地を学ぶ段階の生徒に
「高く!美しく!」
とは指導しないわけです。
生徒のレベルに合わせて指導内容を変える。
上達のプロセスに熟知していないと出来ません。
脚力の弱い生徒には
「高く跳べ!」
とは言わないのです。
一人ひとりの生徒にドンピシャな指導が生徒を伸ばします。