作品の登場人物の性格を物語るためには
動きのニュアンスが大事ですね。
『くるみ割り人形』の金平糖の精ではどのようなニュアンスで表現すればいいでしょうか?
ワガノワ・バレエ・アカデミー3年生の課題の一つに
「柔らかい腕」
というのがあります。
アロンジェ(長いという意味)とアロンディ(丸いという意味)の両方の腕で
肘を下げて腕の柔らかさを表現します。
まずはマリインスキー・バレエの『くるみ割り人形』より
女性ヴァリエーションをご覧ください。
肘が柔らかいです。
アロンジェでもアロンディでも肘が柔らかいです。
ワガノワ・バレエ・アカデミー3年生では
柔らかい腕はア・ラ・スゴンドでしか学びません。
学年が上がるとア・ラ・スゴンド以外のポジションでも柔らかい腕を使うようになります。
腕の第3ポジション(アン・オー)でも柔らかい腕の使い方があります。
上記の女性ヴァリエーションでは、この使い方を多用しています。
なぜ、くるみ割り人形の女性ヴァリエーションで柔らかい腕を使うのでしょうか?
この柔らかい腕は女性らしさの象徴だと思うのです。
日本では金平糖の精とい名で親しまれているこのヴァリエーション、もともとはドラジェというお菓子の精の踊りです。※
ドラジェは女性らしさの象徴なのです。
だから、動きも女性らしさを表現しないといけないですね。
教授法では、
ニュアンスを表現する動き
をとても大事にしています。
女性らしさのニュアンスを柔らかい腕の使い方で表現するのです。
内面から湧き出る女性らしさではないと言うところがポイントです。
ダンサーの持つ情感ではなく動きで表現するのです。
教授法を学ぶようになって、動かし方の意味が分かるようになりました。
動画を見ながら、
「あ、だからここではこの動かし方なのね」
と腑に落ちるのです。
納得して動きを見ることが出来、
そして納得して指導することが出来るようになります。
今思うと教授法を学ぶ以前は
見よう見まねだった部分が多くありました。
今ではそのようなことはほとんどありません。
動きの持つニュアンスの意味とその動かし方をきちんと見ることが出来るようになりました。
ここに来て知らないということの恐ろしさを身に沁みて感じます。
柔らかい腕の使い方が出来ないと一体どんな踊りになるのでしょうか?
女性らしさとはかけ離れた機械じみた動きになるのでしょうか?
ロボットではなく、人間味のある動きにしたいですね。
生徒さんが女性らしく踊れるように、柔らかい腕の使い方を指導していきます!
※「ドラジェ」(2017年11月10日 (金) 15:47 UTCの版)『ウィキペディア日本語版』
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ドラジェ






