
私がロシアバレエメソッドに関わるようになって、見える世界が段階的に違ってきました。
下記の5段階での関わりがあります。
- ロシアバレエメソッドの教科書を読む
- その教科書を使って教える
- ワガノワメソッド教授法資格者から教授法を学ぶ
- その教授法を駆使してレッスンで教える
- 教授法を座学として教える
それぞれの段階で見える世界の広さが全然違います。
まずは、
1段階目:教科書を読む
文字通り教科書を読んだだけです。
その指導法の奥に何があるのか理解の度合いがとても浅かったです。
2段階目:教科書を使って教える
自分の教えの経験を加味しながら、教科書の内容を理解するようにしていました。
「多分こう言うことだろう」と予測しながら。
でも今思えばとても浅い理解度だったと言わざるを得ません。
3段階目:教授法を学ぶ
ワガノワメソッド教授法資格をお持ちの先生に師事することで、本当の意味でのロシアバレエメソッドを理解するようになりました。
ワガノワメソッドで踊ってきた、ではなく、ワガノワメソッド教授法修得者であることが必須です。
この違いは決定的で、教授法修得者から学ぶとでありとあらゆる疑問がどんどん解消していきます。
この段階での脳内革命は本当にすごいです。
4段階目:教授法を駆使してレッスン
教授法を生徒さんに伝えると、本当に生徒さんの理解が進みます。
そして生徒さんからいただくどんな質問にも答えられるようになります。
これは相当な快感です。
生徒さんの何が問題で何をすれば良くなるのかが、手に取るようにわかります。
ここまでの4段階では、教師が生徒さんのバレエをどのように上達させることができるか、ということがテーマになっています。
次段階は、教師としてという立場ではなく、教授法研究者としての立場です。
5段階目:教授法を座学として教える
この段階に今の私がいます。
教授法を学んだのは単純に教師としての自分のレベルを上げたかったから。
そのために教授法の課題をまとて、指導に活かせるように努力してきました。
それらの私の行動が今度は教師や生徒さんに役立てて頂ける段階になりました。
特に教師の方には、私が辿った回り道をすることなく、教授法そのものからスタートして頂けるのは素晴らしいことだと思います。
私自身はすべての段階が私には必要だったと思っています。
無駄なことは1つもなかった。
すべての段階を経たから膨大な課題をまとめることや分かりやすい解説が可能になっています。
でも、誰もが通るべき道ではないし、その必要もないと思います。
この機会に大人リーナの皆さんにも、教授法に詳しくなって、教授法を知らない教師から身を守ることに役立てて頂きたいと感じています。
残念ながら教授法を知らない教師に習ったことで怪我に悩まされている方が少なからずいらっしゃいます。
教師も生徒さんもそのことに気づいていない場合、問題が表面化しにくいです。
でも、今後は違います。
バレエ教授法に則って教えられる教師が増え、バレエ教授法の有無を見分けられる生徒さんが増えれば、今まで隠れていた問題が露わになります。
結果的に、バレエのレッスンの質が上がり、バレエを習って怪我をする生徒さんも減ることでしょう。
ところが、日本には、公的にバレエ教授法を学べる場がありません。
民間で動くしか道はないのです。
幸いにもワガノワ・バレエ・アカデミー本校とつながる形でその機会を与えて頂くことができました。
日本全国のバレエ教師と生徒さんに対して、ロシアバレエメソッドをどこよりも深く、そして使えるレベルで理解して頂けるよう、私の全知識と全経験を提供させていただきます。