
【ワガノワ・メソッドで学ぶ各学年の課題数】
1年:64
2年:75
3年:85
4年:84
5年:99
6年:68
7年:71
8年:46
計592課題
気が遠くなりますね。
一つの課題でも、数種類に分かれることがあります。
ステップの入り方、終わり方など。
それらを入れて細かく分類すると700ぐらいになりそうです。
やはり8年間、必要です。
ロシアの国立バレエ学校は、バレエダンサー養成機関です。
8年間かけてプロを養成します。
オーディションで選抜されていない日本の大人リーナがロシアの8年分を学ぶのは、現実的ではありません。
せいぜい、5年生まででしょうか。
ということは、日本のバレエ教師は5年生の課題まで学べば十分でしょうか?
そんな事はありませんね。
さらに発展させて大人リーナ向けにアレンジされたものでないといけません。
教科書通りに教えられるようになるだけでも相当な勉強が必要ですが、その先まで学ばないとレッスンでは機能しないでしょう。
もっと開いて、と言って開く相手ではありません(失礼、笑)。
もっと甲を出して、と言っても出してくれません(失礼、笑)。
「正しさ」だけでは足りないんですね。
「足りない部分」をどう埋めるか?
バレエ学校に聞いても教えてくれません。
それはプロ養成の対象外ですからね。
ある意味、日本のバレエ教師の方が大変です。
この「足りない部分」について、教科書はありません。
各バレエ教師の判断に委ねられているのが現状です。
そこで勉強熱心な先生は、いろいろなセミナーに出たりして学んでいらっしゃるかと思います。
でも、それは「正しさ」を修得した後で、の話です。
どの教授法も学んでいないのに、大人向けにアレンジとか言ったらおかしいですよね?
アレンジするには「元」が必要です。
「元」がなければアレンジと呼べませんから。
メソッドを知らずに教える、というのがこの状態です。
それを埋め合わせるかのように、セミナーに出てどうにかしようとしてもどうにもならないでしょう。
結果的に、自分の経験とセミナーで仕入れた「おすすめ情報」をミックスしたような、体系化されていないレッスンをすることになります。
そういうレッスンで、
8年間で700課題。
1年間で87.5課題。
1か月で9.7課題(1学年9か月として)。
1週間で2.4課題。
8年間絶え間なく追加し続けることが出来るでしょうか?
ご自身の8年前と比較してみてください。
いつも同じようなレッスンを繰り返している。
というと地道に取り組んでいるようで、実は上達していないだけかも知れません。
ひょっとして、先週と今週で同じレッスンしていませんか?
バレエ教師には、やはり体系付けられたメソッドが必要ですね。

