
前回、笑顔で踊るのは、余裕のあるソリストから
というお話をさせていただきました。
さて、大人リーナの生徒さんを、ソリストのレベルまで持っていくのはとても大変なので、
違うアプローチが必要になります。
そのアプローチとは…
まずは余裕を持ちましょう。でも一体どうやって?
無理にターンアウトするとか、無理に跳ぶとか、無理に回るとか。
無理に行うすべてのものを排除しないと余裕は生まれてこないですね。
その余裕の上に表現のことを考えてほしいのです。
無理を排除した上で何を行うべきか考えどころです。
上半身の動きを洗練させる、これこそが表現の肝です。
上半身と一言で言ってもなにをどうすればいいでのしょう?
バレエ教授法の観点からすると、
- 腕
- 頭
- 顎
この3つを段階を追って洗練させたいところです。
- 腕はポール・ド・ブラ
- 頭は、手先を追いかける
- 顎は、輝きを持って動かす(ロシアでは『輝き』と呼ばれる顎の使い方が決められています)
ここで、ロシアならではの顎の使い方を動画でご紹介します。
ガムザッティのヴァリエーション、斜めに向かうピケ・ターン2つ目のあとのグリッサード・アン・トゥールナンでの顎の使い方に注目してください。
最初の動画はワガノワ・バレエ・アカデミーの生徒です(当時)。
次の動画はアメリカ出身のダンサーです。
ワガノワ生は顎を進行方向に送るように使い、アメリカのダンサーは頭をかしげるだけにとどまっています。
この2つの使い方のニュアンスの差は相当に大きく、そしてこの顎の使い方は相当に難しいのです。
脚よりも難しいです。
表現は顎の使い方で決まる、と言っても過言ではありません。
バレエ教授法では、
腕、頭、顎の使い方が厳密に定義付けされています。
上半身を美しく使いたいなら、バレエ教授法に則った動かし方をぜひとも習得していただきたいです。
発表会で目を引く存在になれます。
ただし、腕、頭、顎の習得には、段階があります。
これは動画の見様見真似で習得できるようなものではありません。
バスターズサロンでは、この表現について解説させていただきます。
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