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「引き上げ」と「引き伸ばし」は1セット

引き上げをみなさんはどのように理解しているでしょうか?

引き上げのイメージがあるでしょうか?


バレエの基本的原則では、身体を引き伸ばします。

「クラシック・バレエでは、体の全ての関節を最大限に引き伸ばすことが必要です。脚は限りなく遠くに引っ張るような気持で伸ばします。
(中略)
脚と同時に、上半身全体も伸ばすことが重要です。上体を引き上げ、腰椎に重心をかけないようにします。背中は、ウエストの部分をコルセットで締め、そこから体が2つに離れているような感覚で上に伸ばします。
(中略)
引き伸ばした上体は、引き伸ばした脚の上にまっすぐに保ちます。」
(『ロシアバレエレッスン ① 初級編 第1学年』 エマ・A・プリャーニチコワ著 音楽之友社 19Pより引用)

 
身体の全ての関節を最大限に引き伸ばすことが、引き上げにつながります。

関節を引き伸ばすために、筋肉を引き伸ばし、上半身を引き上げます。

 
骨盤を水平に保ち、
お腹を上に引っ張りあげ、
脊柱を真っ直ぐに引き伸ばし、
首を長く保ち、
肩を下に下げ

れば、バレエの上半身のアライメントを形作ることが出来ます。

上記の内、一つでも疎かにすれば、バレエのアライメントが生まれません。

ですが、このアライメントだけではバレエの正しい動きにまで発展しません。

アライメントは静止しているときは、さほど難しくなく作ることが出来ますが、

バレエでは、静止していることは殆どなく、動きが伴うものばかりだからです。

動いている時にどのようなアライメントをキープできるかが大事です。

 
バレエの動きを、正しいアライメントとともにこなすためには、

上半身の引き上げと引き伸ばし、

そして、下肢の筋肉の引き伸ばしを同時に行わないといけません。

 
上半身と下肢を上記のように維持させるためには、筋力が必要です。

この維持させる筋力が弱いと、すぐに悪いラインになります。

そして、正しいラインから外れた途端、自分がどのようなラインを形作っていたか、身体は忘れてしまっています。

 
正しいラインが習慣になるように仕向ける必要があります。

そのためには、そのラインを作ってくれる教師が必要です。

 
私の知り合いの方が仰っていましたが、

「バレエ教師って彫刻家みたい。身体を手で触って、ラインを作っちゃうでしょ?」

本当に、その通りだと思います。

 
引き上げの状態を生徒の力だけで作るのは大変難しいと思います。

彫刻家のようなバレエ教師に引き上げのラインを作ってもらってください。

そうすれば、引き上げと引き伸ばしが習慣になります。

そして、自由にバレエの動きをこなすことができるようになります。

 
 
参考図書

 

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