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バレエ作品深堀り『ジゼル』Vol.2_未開発なシュール・レ・ポアント

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ついにシリーズ化してしまった「バレエ作品深堀り」。

 

前回はライトモティーフについてのお話でした。

 

今回は、トゥシューズのテクニックについて。

 

シュール・レ・ポアントはロマンティック・バレエの時代にどのように発展していったのでしょうか?

 

タリオーニの存在抜きには語れない内容です。

 

『バレエの情景』(福田一雄著 音楽之友社発行)から読み取る、未開発なシュール・レ・ポアント。

 

しかし、このプティパの改訂の際、音楽は、かなり変更されてしまった。おそらく、この際、ブルグミューラーの音楽によるディヴェルティスマンは、パ・ド・ドゥとして生まれ変わったと思われる。そして、最も有名な第1幕のジゼルのヴァリエーションは、プティパによって、その際加えられたもので(「ジゼル」初演当時は、このようなシュール・レ・ポアント〔トゥシューズ〕による踊りは未開発であった)、音楽は、永い間、作曲者不詳ということになっていたが、どうも、プーニかミンクスの作曲だということになり、私は、前者と考えている。また、元来、アダンの原曲にあった“ジゼルとロイスの踊り”の曲は、ごく一部を除いてカットされ、その一部をロイスのソロの曲として順序を入れかえ、最初のワルツの直後に配した。(『バレエの情景』福田一雄著 140pより引用)

 

トゥシューズのテクニックは、トゥシューズがないとできません。当たり前ですね(笑)

 

ジゼルの第1幕ヴァリエーションは、トゥのテクニックが必要なステップばかりです。

 

そのテクニックのみで作られた踊りと言っても過言ではありません。

 

トゥが未開発のままではそのステップ自体が意味を持たないことになってしまいます。

 

あのテクニックたちは、トゥだからできることと言えます。

 

『ジゼル』初演時にはそのトゥシューズが未開発だった。だからステップも相当に違ったものであったと想像できます。

 

振付家は新しいテクニックに敏感であったと想像できます。

 

プティパは当時の斬新なテクニックをどうしても披露したかった。

 

だから初演時にはなかった踊りを改訂版で披露したかったのでしょう。

 

だけど、それに合う音がない!

 

えい!作っちゃえ!

 

と、思ったことでしょう(笑)

 

初演時にはなかった音を挿入するということは、

 

プティパの時代にはよくあったことのようです。そのお話は前回のブログでもご紹介した福田一雄先生の講習会でお聞きしました。※1

 

なんのためらいもなく、新しい音を挿入したと思います。

 

めでたしめでたし(笑)

 

 

さて、トゥのことを書くのだから、タリオーニについて触れないわけには行きません。

 

1836年に、はじめて舞踊的なシュル・レ・ポアントとアラベスクがタリオーニよって踊られていたとされています。

 

ジゼル初演は1841年ですので、テクニックとしてのシュル・レ・ポアントはまだまだ未開発だったことでしょう。

 

タリオーニが実際に履いていたトゥシューズがどのようなものだったのか、ネット検索で見ることができました。

 

普通の靴ですね(笑)

 

もちろんトゥの部分は硬そうですが、今のトゥシューズとはまるで違います。

 

タリオーニは「鋼鉄のつま先を持つダンサー」という異名を持っているほどに強いつま先を持っていたそうです。

 

タリオーニ自身のつま先は相当に強かったであろうことがシューズから伺い知ることができます。

 

どうしたら、鋼鉄のつま先になるのか、タリオーニのレッスン内容から考えてみましょう。

 

  1. Battements tendus:前48回+横48回+後ろ48回
  2. Battements tendus jetés:同上
  3. Grands battements jetés:同上
  4. Rond de jambe par terre:en dehors48回+en dedans48回
  5. Rond de jambe en l’air:en dehors48回+en dedans48回
  6. Grand rond de jabme jetés:en dehors48回+en dedans48回

 

上記タリオーニのレッスン内容は教授法講義のときにスラーヴァ先生に教えていただいたものです。

 

タリオーニのつま先で床に叩く音がうるさかったそうで、下の階の人からいつも苦情があったという話を聞きました(笑)

 

上記内容からもつま先が鋼鉄だったことは頷けます。

 

タリオーニのようなつま先を持っていないダンサーにとってトゥの先端で立つということは相当に困難であっただろうと推測できます。

 

『ジゼル』初演時のジゼル役はタリオーニではなくカルロッタ・グリジです。

 

グリジは、タリオーニほどにつま先は強くなかったのではないでしょうか。

 

少しだけ先端が硬いシューズでテクニックを披露することはできなかったと思うのです。

 

プティパが『ジゼル』を改定したのが1884年です。

 

初演時から43年経っていますので、トゥシューズの改良は進んでいたと思います。

 

トゥシューズの進歩なしにトゥ・テクニックの発展はないのですね。

 

 

今では足の形、強さなどに合わせてトゥシューズを選べる時代です。

 

そういう意味ではテクニックがどんどん向上する余地があるということかも知れません。

 

しかし、トゥシューズはこれだけ進歩したのに、私の足はなぜトゥで上手に立てないのか?

 

これは永遠の命題です。多分誰もが思うことですね。。。(泣)

 

ですがなんと、私の手元には、あるツールを使えば立ちやすくなるという情報があります。そのうちご紹介しますね!

 

 

※1 バレエ作品深堀り『ジゼル』Vol.1_ライトモティーフ

※2 ワガノワ・バレエ教師再教育プログラムでの博物館

 


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