
昨日(2022.1.3)一般社団法人日本ワガノワバレエ協会(JVBA)主催の
ワガノワ・バレエアカデミー教授法学科長のマリア・アレクサンドロヴナ・グリバーノワ先生のセミナーを受講しました。
今回のセミナーは『ワガノワ・バレエ教師再教育プログラムプレセミナー(オンライン講座)』という題で開催されました。
昨日行われたDAY1の内容は、「アカデミーの歴史、ワガノワ先生の経歴、入学規則と選抜基準、
私が唸ってしまったDAY1の内容をご紹介します。
新年の挨拶の後、グリバーノワ先生が発した言葉は、
「ワガノワ・メソッドはオンラインに適している」
でした。
これは私がハイブリッドレッスンを行っている理由でもあります。
「コロナ禍でアカデミーが閉鎖された時、生徒たちにオンラインでレッスンしました。ワガノワ・メソッドはまず言葉で理解させてその後動いていきます。ワガノワ・メソッドでのレッスンは、オンラインでも問題なく行うことができました。」
はい、おっしゃるとおり(笑)
アカデミーの歴史は、2018年12月のワガノワ・バレエ教師再教育プログラム初級での講義内容の中にワガノワ・バレエ・アカデミー博物館見学の際に、丁寧に教えていただいたので、その復習として拝聴しました。
続いてのワガノワ先生の経歴が大変興味深い内容でした。
グリバーノワ先生が仰った、「自分は三代目になります」というお言葉。
グリバーノワ先生はフェーヤ・バラービナ先生の教え子です。
そしてフェーヤ・バラービナ先生はアグリッピナ・ワガノワ先生の教え子です。
ですからワガノワ先生から三代目になるわけです。孫弟子ですね。
ワガノワ先生とバラービナ先生はお住まいが隣同士で、さまざまなやり取りをされていたそうです。
そうした知識を伝授いただいたグリバーノワ先生。
ワガノワ・バレエ・アカデミー教授法学科長になるべくしてなられたと感じました。
アグリッピナ・ワガノワ先生の偉業をこのような形で私のような一介のバレエ教師にも教授してくださるグリバーノワ先生に本当に感謝します。
入学規則と選抜基準では、
「生徒の人生においてトラウマにならないようにしなくてはならない」
というお話が印象的でした。
en dehorsが十分にできない生徒を受からせても、今後その生徒にとってトラウマになるだろう、とのこと。
また、バレエが好きという気持ちだけでは足りない。40歳まで踊れるような人材を育成していくことがアカデミーの使命なので、素質は十分に審査するとのお話でした。
ロングスパンで物事を捉えていかないと、生徒の人生を狂わすこともあるというお話。
日本でこれほどの覚悟を持って生徒を教えているバレエ教師がどれほどいるだろうか?と考えてしまいました。
日本では条件が悪い子でもプロを目指して頑張らせているケースをよく目にします。
やがて本人が怪我をしたり、挫折したりするまで頑張らせてしまうことは残酷だし、バレエ教師として非常に無責任だし、ある意味卑しい行為だと思います。
一方、早い段階で生徒に教師がバレエを諦めさせる決断をするというのは、とても勇気のある行為ですし、子供への愛情やバレエへのリスペクトを感じます。
DAY1の内容に戻ると、ワガノワ先生はなぜこのように教授法を確立することができたのか。
ここでのお話では「批判的」という言葉が印象的でした。
ダンサーは常に自分自身を批判的に見なくてはならない。向上するためにはこの感覚は必須ですね。
そしてメソッドも発展し続けなくてはならない。
これはワガノワ先生が常に意識なさっていた部分です。
時代の変化とともに、発展し続けるメソッド。
このような素晴らしいメソッドにふれる機会があるという歓び。
これは歓喜です。
さて、最後になりましたが、ワガノワ先生が最も重視していたこと
それは
「音楽性」
と、グリバーノワ先生はおっしゃいました。
バレエは舞踊劇です。
音楽を通して表現するストーリーがあります。
音楽性はとても大事ですね。
大人リーナの方が安全に早く上達していくにはバレエ教授法に詳しくなることが一番と私は考えています。
特に、知識として積み上げられるロシアバレエ教授法は大人リーナ向けだと思います。
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