前回の投稿でオーロラ姫の chaînés(シェネ)について考察しました。※
3幕結婚式でのヴァリエーションは、chaînés(シェネ)の入り方で位が表現されるというお話でした。
今回は1幕の chaînés(シェネ)について。
前回の投稿でオーロラ姫の chaînés(シェネ)について考察しました。※
3幕結婚式でのヴァリエーションは、chaînés(シェネ)の入り方で位が表現されるというお話でした。
今回は1幕の chaînés(シェネ)について。
前回の投稿でジゼルの chaînés(シェネ)について考察しました。※
今回はオーロラです。
『眠り姫』としても知られるオーロラは、果たして姫と言えるのか?
一般的には「オーロラ姫」と呼ばれている訳ですから質問するまでもない話、と思いきや。
バレエ教授法の観点からするとそうとも言えない、という不思議なお話です。
Tours chaînés(トゥール・シェネ)というステップをご存知でしょうか?
一般的に Chaînés(シェネ)とだけ呼ばれている回転技です。
ロシア・バレエ教授法では2011年度版カリキュラムの第4学年(2017年度版では第3学年)から学びます。
Tours chaînés には入り方が2種類あります。
この入り方は、単に動きの違いということではなく役の位の違いとも関連しています。
これを知らずに踊ると恥をかくことになります。
その2つの入り方とは、glissade en tournant と tombé。
前回のブログでデモンストレーションの動画を導入した話をさせていただきました。※ブログは下記
今回は、私のお恥ずかしいお話です。
なんと、大人リーナの生徒さんたちに指摘されてしまっております(泣)
スラーヴァ先生のロシアバレエ教授法を一緒に受講していた先生にモデルになっていただき、レッスンのデモンストレーション動画を撮影しています。
ロシア・バレエメソッド1年生から3年生までのカリキュラムに対応したものです。
各学年12レッスン(毎月内容が変わるので、年に12レッスン)分の撮影です。
合計36レッスン。
一レッスンでだいたい20種類のコンビネーションなので、計算すると720種類です!
そのすべてを撮影し、編集する(汗)
そんなことしてどうするの!?
バレエの古典作品が好きです。
くるみ割り人形、白鳥の湖、眠れる森の美女, etc.
ロシアの作品が好きで、特にマリインスキーのバージョンが好きです。
団員全員のニュアンス、音の取り方、表現がまとまっていて、不快さが一切ありません。
ロシア国内で教育を受けたアカデミックな踊りが高度な舞台芸術として完成されていると感じます。
このカンパニーを支えているのは、アカデミックな教育です。
みなさんは、団員達が日々受けるカンパニーレッスンとバレエ学校で受けるアカデミーレッスンでは
踊りの捉え方がまるで違うことをご存知でしょうか?
グラン・プリエを行うとき、必ず言われることは
ドゥミ・プリエを通過すること。
脚だけでなく、腕に対しても言われることですね。
ドゥミ・プリエでは腕はヒストリカルの基本ポジションをしっかり通過させないといけません。
ここまでは皆さんご存知のお話。
実は、違う腕の使い方をするグラン・プリエが存在するんです。
まずは百聞は一見に如かず。
見てみましょう。
腕を閉じるときと、開くときでは、そのニュアンスはまるで違います。
ポール・ドゥ・ブラでは腕の形もとても大事ですが、ニュアンスを持って動かすことがとても大事です。
ニュアンスの前に動かし方についてロシア人の先生にご教授いただきましょう。
まずはワガノワ先生から、第2ポジションから準備のポジションへの下ろし方について…
バレエの足ポジション2番のグラン・プリエでは、かかとは床についたままです。
これは、どのメソッドでも同じです。
両足間の広さはメソッドによって差がありますが、グラン・プリエではかかとは上がりません。
グラン・プリエでは、太ももが水平になるまで腰を下げないといけませんが、それができないからと、広い2番で行う人もいます。
メソッドによって、2番の広さは違います。
同じメソッドでも広さが固定されてないなんてこともあります。
なんと、ロシア・バレエ・メソッドで固定されていないんです!
ロシア・バレエ教授法を学んだとか、
ワガノワ・メソッドを学んだとか、
いろいろ発信しているバレエ教師がたくさんいらっしゃいます。
その学びは誰から授かったのでしょうか?
この「誰から」、という部分は実はすご〜く大事なんです。